台湾籍の方の相続手続きは、どのような手続きになるのでしょう。
1.被相続人(亡くなった方、以下「被相続人」と言います)が台湾籍の場合は台湾と日本のいずれの法律が適用されるのでしょうか?
結論としては、台湾の法律が適用されます。
外国籍の方の相続手続きは、日本の法律では被相続人の国籍法、つまり台湾の法律が適用されると規定されています(法の適用に関する通則法第36条)。
さらに、台湾の法律では、相続は被相続人の死亡時の国籍の法律に基づくと規定されていますので、台湾の法律が適用されます。
2.相続人(被相続人の財産を承継する人)は誰ですか?
(1)法定相続人
法律で決められた相続人は、日本と同様、まず配偶者は常に第一位の相続人になります。第一位の相続人は配偶者のほか子供です。子供が被相続人より先に亡くなっている場合は、その子供が代襲相続人になります。第二位は父母で、第三位は兄弟姉妹、第四位は祖父母になります。
(2)代襲相続
台湾では、被相続人の直系卑属(子供、孫、曽孫など)だけが代襲相続人となり、兄弟姉妹の子に代襲相続権はありません。
3.法定相続分は?
(1)配偶者と子供が相続人になる場合は、配偶者の相続分は他の相続人と均等です。
子供が2人いる場合は、それぞれ3分の1になります。
(2)配偶者と父母または兄弟姉妹が相続人になる場合は、配偶者の相続分は2分の1になります。配偶者の他、兄弟姉妹が2人いる場合、配偶者は2分の1、兄弟姉妹はそれぞれ4分の1になります。
(3)配偶者と祖父母が相続人になる場合は、配偶者の相続分は3分の2になります。
(4)第一位から第四位までの代襲相続人がいないときは、配偶者は遺産の全部を相続します。
4.日本にある不動産の相続登記の流れ
(1)まず遺言があるか確認しましょう
台湾の相続法では、遺言は、次の種類があります。
・自筆遺言
・公証遺言
・密封遺言
・代筆遺言
・口述遺言
封印された遺言書は、日本の家庭裁判所で行う検認のような手続きが必要です。開封するのは、「親族会議の場」または「裁判所の公証立会いの場」に限定されます。遺言書を開封する時には、遺言書の状態を記録して、立ち会った人全員が署名しなければなりません。
被相続人が日本に不動産など財産を持っていて、台湾で遺言を作成している場合は、台湾の法律に従って有効に作成されている限り、日本でも有効な遺言として扱われます。
(2)遺産分割
遺言が無い場合、また遺言と違う割合で被相続人の財産を分ける場合は、相続人全員の合意で遺産分割協議書(聲明書)を作成します。
日本にある不動産の相続登記をする場合は、遺産分割協議書に相続人の印鑑証明書を添付する必要があります。日本に居住する相続人は、日本の市区町村から交付される印鑑証明書を、台湾に居住する相続人は、台湾の戸政事務所で取得した印鑑証明書を添付します。
(3)相続登記の添付書類を収集する
日本の不動産の相続登記を申請するためには、遺言または遺産分割協議書以外に、被相続人の相続人を確定させるため、戸籍謄本などが必要です。台湾にも戸籍制度はありますが、プライバシー保護のため取得が難しい場合があります。また、相続人全員が日本に居住している場合は、台湾にいる親せきや知人を代理人にして取得してもらいますが、委任状は、台北駐日経済文化代表処で認証をしてもらう必要があります。
台湾に依頼できる人がいない場合は、台湾の専門家に取得してもらうよう手配できますので、ご相談ください。
(4)登記申請
添付書類を収集したら、登記申請をします。
外国籍の方の相続登記は、必要な添付書類が何なのか判断が難しいですし、収集も難しいので、登記の専門家である司法書士に依頼するほうがスムーズです。
台灣人的繼承程序為何?
1. 如果被繼承人 (死者,以下簡稱 「被繼承人」) 是台灣人,適用哪一種法律,台灣法還是日本法?
結論是台灣法律適用。
日本法律規定,外國人的繼承程序應適用被繼承人的國籍法,即台灣法律。
此外,從台灣法律,繼承以被繼承人死亡時的國籍法為準,因此適用台灣法律。
2. 誰是繼承人?
(1) 法定繼承人及其順序
台灣民法規定的繼承人首先是配偶,配偶永遠是主要繼承人。除配偶外,
第一順序 直系血親卑親屬 如果兒子女先死者死亡,則該兒子女成為繼承人。
第二順序 父母
第三順序 祖父母
(2) 代位繼承
在台灣,第一順序的繼承人, 有於繼承開始前死亡或喪失繼承權者, 由其直系血親卑親屬代位繼承應繼分。
只有被繼承人的直系血亲(如子女、孫子女、曾孫子女等)才是唯一的代位繼承人,而兄弟姊妹的兒子女則沒有代位繼承權。
3. 法定繼承人的應繼分是多少?
(1) 如果配偶和兒子女都是繼承人,配偶的繼承份額與其他繼承人相同。
如果有兩個子女,則每個人可分得三分之一。
(2) 如果配偶和父母或兄弟姊妹是繼承人,配偶的應繼分為二分之一。 如果除了配偶之外,還有兩個兄弟姊妹,則配偶得二分之一,兄弟姊妹各得四分之一。
(3) 如果配偶和祖父母都是繼承人,配偶的應繼分為三分之二。
(4) 如果第一至第四順序都沒有繼承人,配偶繼承全部遺產。
4. 在日本辦理房地產繼承註冊的流程
(1) 首先,確認是否有遺囑。
根據台灣的民法,有以下幾種遺囑。
・自書遺囑
・公証遺囑
・密封遺囑
・代書遺囑
・口頭遺囑。
密封遺囑需要類似日本家庭法院進行的遺囑認證程序。 開視遺囑僅限於「親屬會議當場」或「法院公證處」。 開視遺囑時,必須記錄遺囑的狀況,並由在場之人同行簽名。
如果被遺囑人在日本擁有房地產等遺產,而遺囑是在台灣得為,只要是依據台灣民法有效得為,在日本將視為有效遺囑。
(2) 遺產之分割
如果沒有遺囑,或被遺囑人的財產分割比例與遺囑中的不同,則由所有繼承人 協議起草一份遺產分割協議書(聲明書)。
於日本的財產繼承註冊時,必須在遺產分割協議書上附上繼承人的印章證明。 居住在日本的繼承人應準備由日本自治市簽發的印鑑證明,而居住在台灣的繼承人則應準備由台灣戶政事務所取得的印鑑證明。
(3) 收集繼承註冊的附帶文件
在日本申請不動產繼承註冊,除了遺囑或遺產分割協議外,還需要戶籍謄本或其他文件,以確定被繼承人的繼承人。 台灣也有戶籍登記制度,但基於隱私理由可能難以取得。 如果所有繼承人都住在日本,可以請台灣的親戚或認識的人代為取得文件,但委託書必須在駐日台北經濟文化代表處認證。
如果您在台灣沒有可以請求的人,我們可以安排台灣的專家替您取得。
(4) 申請註冊
收集完註冊的附帶文件,申請註冊。
要確定外國人繼承註冊需要哪些附帶文件是很困難的,收集這些附帶文件也很困難,所以委託專業, 日本的司法書士比較順利。
自 2026 年 4 月 1 日起,擁有房地產的人姓名或地址變更的時兩年內申請變更註冊。
可以自行申請變更註冊,但為了減輕這一義務的負擔,日本政府建立一個制度。
對於這項制度,自 2025 年 4 月 21 日起,購買房地產的人在申請保存或所有權轉移註冊時,也要向法務局提供以下資訊。
1. 姓名
2. 姓名的拼音 (外籍人士的拼音姓名)
3. 地址
4. 出生日期
5. 電子郵件地址
請注意,如果購買房地產的人屬於下列情況,則沒辦法提供資訊,必須在變更時申請變更註冊。
1.公司
2.居住在國外的人
3.不是註冊申請人
當有更多資訊時,我們會隨時更新。
来年2025年4月1日から、不動産の所有者が、氏名や住所を変更した場合は、その変更日から2年以内に変更登記をすることが義務になります。
自分で変更登記を申請することも可能ですが、国はこの義務の負担軽減のため、所有者が変更登記の申請をしなくても、法務局が職権で変更登記をする制度を作ります。
その制度のため、不動産を購入した人は、今年2025年4月21日から、所有権の保存・移転等の登記を申請するときに、次の情報も法務局に提供します。
1.氏名
2.氏名のふりがな(外国人はローマ字氏名)
3.住所
4.生年月日
5.メールアドレス(登記名義人となる者本人のみが利用しているメールアドレス、メールアドレスがない場合には、無い旨を提供する予定)
なお、不動産を購入した人が次のいずれかの場合は、情報の提供はできませんので、変更があった場合は、登記を申請する必要があります。
・法人
・海外居住者
・登記の申請人でない人
4月21日時点で既に不動産の所有者である人は、自ら申出をすることによって、職権による変更登記をしてもらえるようになり、Webブラウザ上で簡単に申し出をすることができるようになる予定です(現時点では未定)。
氏名や住所の変更については、他人に知られたくない、DV被害者などもいますので、本人の意向に沿って実施される予定です。
詳細は、今後法務省から更新がされる予定ですので、また決まったことがあればお知らせします。
「登记」显示土地或房子等不动产的法律关系,这些不动产是谁拥有的?,或哪家银行已将其抵押? 如果「您被其他人主张这些房地产是我的」,您可以证明自己的,而防止您意外购买到已被银行抵押的房地产。 换言之,登记制度该确保日本房地产交易的安全性。
关于房地产以外有公司相关的登记制度。 这表明公司是否真的存在,以及老闆是谁。 这可以保护与其他公司进行交易的安全性。
在日本 「登记」的专家是「司法书士」。 虽然除了司法书士以外,律师也可以做不动产与公司登记业务,会计师可以做公司登记业务,可是他们很少人熟悉。
禁止拥有其他资格的人做登记业务,例如行政书士或税理士。
在网路上搜寻「相续」「继承」,会出现很多行政书士和税理士的网站,但虽然行政书士可以准备为遗产分割的文件,但他们不能做登记手续。 税理士也可以申请遗产税,但不能做登记手续。
不动产登记的最终目的是登记「谁拥有它」。
自 2024 年 4 月 1 日起,必须继承房地产的登记, 而可能有些人会遇到困难。
请联络给司法书士。我们一定帮您!
「登記」顯示土地或房子等不動產的法律關係,這些不動產是誰擁有的?,或哪家銀行已將其抵押? 如果「您被其他人主張這些房地產是我的」,您可以證明自己的,而防止您意外購買到已被銀行抵押的房地產。 換言之,登記制度該確保日本房地產交易的安全性。
關於房地產以外有公司相關的登記制度。 這表明公司是否真的存在,以及老闆是誰。 這可以保護與其他公司進行交易的安全性。
在日本 「登記」的專家是「司法書士」。 雖然除了司法書士以外,律師也可以做不動產與公司登記業務,會計師可以做公司登記業務,可是他們很少人熟悉。
禁止擁有其他資格的人做登記業務,例如行政書士或稅理士。
在網路上搜尋「相續」「繼承」,會出現很多行政書士和稅理士的網站,但雖然行政書士可以準備為遺產分割的文件,但他們不能做登記手續。 稅理士也可以申請遺產稅,但不能做登記手續。
不動產登記的最終目的是登記「誰擁有它」。
自 2024 年 4 月 1 日起,必須繼承房地產的登記, 而可能有些人會遇到困難。
請聯絡給司法書士。我們一定幫您!
「登記」は、土地や建物などの不動産が、誰の所有であるか、とか、どの銀行が抵当権をつけているのかという法律関係を表しています。これによって、自分の不動産を他人が自分のものだと主張した場合に、自分のものだと証拠にできたり、銀行の抵当権がついている不動産を誤って買ってしまったりということが防げます。つまり日本の不動産の取引の安全のためにある制度です。
登記には、会社に関する登記もあります。これはある会社が本当に存在するのか、社長はだれなのか、といったことがわかります。これによって、ほかの会社と取引をする安全が守られます。
そしてこの「登記」の専門家が「司法書士」という人です。不動産登記は司法書士以外に弁護士も業務とすることができますが、登記を専門的にする弁護士さんはほとんどいないので、慣れている方は少ないです。会社の登記は、公認会計士もすることはできますが、やはり慣れている方は少ないです。行政書士や税理士などほかの資格の人は登記を業務とするのは禁止されています。
インターネットで「相続」と検索すると行政書士や税理士のHPがヒットすることも多いですが、行政書士は遺産分割の書類を作成できますが、登記はできません。税理士も遺産分割の書類を作成したり、相続税の申告をすることができますが、登記はできません。
不動産は「だれの所有であるか」を登記することが最終目的です。
専門家に依頼する以外に自分で申請することも可能です。以前、当初私に相続登記を依頼されたのですが、「友人が自分で申請したから安くできた」というので依頼をキャンセルしたいという方がいらっしゃいました。一人っ子や、不動産をだれの所有にするのか話がうまくまとまる家庭でしたら、ご自身たちで申請することもいいと思います。ですが、その方は兄弟に海外赴任中の方がいらっしゃいました。登記に必要な書類を簡単に集められるひとばかりではありません。また、家族で遺産分割の話はまとまったものの、あとから不満が出そうな場合、司法書士は相続人皆さんの確認をしますので、「それぞれの意思を確認した」と証人になることができます。
2024年4月1日から不動産の相続登記が義務化されました。
亡くなったご家族が所有していた不動産の登記を申請していないと困っている方も多いと思います。そんな方は、ぜひ司法書士にご相談ください。
相続登記について
2024年4月1日から日本における不動産の所有者が亡くなった場合、3年以内に相続登記を申請する必要があります。2024年4月1日以前に亡くなった場合は、2027年3月31日までに申請する必要があります。故人が日本に不動産をお持ちで、その登記について相談されたい場合は、中国語でサポートいたします。お気軽にご相談ください。
關於繼承登記
如果在日本的房地產所有的人過世,他/她的繼承人必須3年內申請繼承登記, 如果所有人2024年4 月1日前過世,則必須2027年3月31日前申請繼承登記。 如果死者在日本擁有房地產,而您想討論登記手續組,我可以用中文為您提供幫助。 請隨時與我聯繫。
株式会社(有限会社を含む)が、「実質的支配者に関する情報を記載した書面」を管轄法務局に提出すると、必要なときに法務局の認証文付きの証明書を交付してもらえる制度が、令和4年1月31日から始まります。
すでに、新しく株式会社や一般社団法人などを作ろうとしたときに、定款を作成して公証人の認証をもらいますが、公証人は、新しく設立される会社や法人の実質的支配者が、いわゆる反社会的組織に関係する人(暴力団やテロリストなど)ではないことを確認しています。
それが、設立後の会社についても、自分の会社の実質的支配者、すなわち自分の会社自体が、反社会的組織に関係していないことを証明する公的な証明書が取得できることになりました。
取得した証明書は、どんなところに使われるのでしょう。
必要とされる場面は、会社名義の銀行口座を開設するときに銀行から、新しく取引を始めるときに相手方から要請される可能性があります。
さて、そもそも「実質的支配者」というのは、どんな人でしょう。
それは、
(1) 会社の議決権の総数の50%を超える議決権を直接又は間接に有する自然人(この者が当該会社の事業経営を実質的に支配する意思又は能力がないことが明らかな場合を除く。)
か、
(2) (1)に該当する者がいない場合は,会社の議決権の総数の25%を超える議決権を直接又は間接に有する自然人(この者が当該会社の事業経営を実質的に支配する意思又は能力がないことが明らかな場合を除く。)
のいずれかの人を指します。
添付書類は、株主名簿、実質的支配者の本人確認書類、会社代表者の本人確認書類などです。なお、費用は無料です。
なお、費用は無料です。
詳しくは、当事務所にお問い合わせいただくか、法務省のHPをご覧ください。
会社の設立登記が終わったら、税務署や、年金事務所などに提出する書類があります。
今までは、それぞれの役所に申請書を提出に行かなければ行けませんでしたが、オンラインでまとめて申請ができるようになりました。
法人設立ワンストップサービスというサイトにアクセスして手続きをします。
https://app.e-oss.myna.go.jp/Application/ecOssTop/
いちいち役所に行かなくても、それぞれの役所に別々に申請しなくても、土日祝日でも365日24時間申請が可能です。
現在のところ、届出が可能なのは、国税 地方税 年金 労働保険 健康保険 に関する届出です。
準備するものは、
1.マイナンバーカード
2.インターネットにアクセスできるパソコンやタブレット
3.ICカードリーダー
4.会社の登記事項証明書
です。
法人設立ワンストップサービスのサイトの「法人設立関連手続かんたん問診・申請」をクリックして、あとは画面の質問に「はい」「いいえ」を入力していきます。
会社の設立登記は済んでいないと、申請できませんので、まずは設立登記を完了させましょう。
亡くなった家族が遺言を残していなかった場合は、相続人全員で遺産分割協議をしますが、合意ができたら、遺産分割協議書という書面を作成し、相続人全員が実印で捺印します。
遺産分割協議書がどのような書き方なのかは、HPや書店にならぶ書籍をご覧いただいて、パソコンで作成すれば出来上がりますが、ここでは、司法書士の立場から、不動産の登記ができない書き方にならないようなアドバイスをしたいと思います。
不動産は、相続財産のうちでももっとも高額なもののひとつでしょう。
ですから、せっかく相続人で合意ができ、遺産分割協議書を作ったのに、登記ができなくて作成し直さないといけない、となってしまうと面倒です。
そこで、どう書いたらいいのか、説明したいと思います。
作成するときに、まず以下の書類を捜して確認しましょう。
①亡くなった方宛に毎年市区町村から郵送されてきていた「固定資産税の納税通知書」
市区町村にもよりますが、だいたい毎年6月頃に郵送されてきて、所有している不動産について固定資産税を払ってくださいと、納付書などが同封されている封書です。
不動産を自宅以外にもお持ちの場合は、その不動産がある市区町村からそれぞれ郵送されてきますので、何通かあります。
②上記①の納税通知書が見つかったら、それには、所有する不動産の明細が載っているので確認します。土地なら、所在、地番、面積、評価額が、建物なら、所在、家屋番号、床面積、評価額が記載されています。評価額というのは、市区町村が、その不動産の価値を独自に決めた金額です。通常は、市場価格よりかなり安い金額です。
③権利証がないか確認します。
貸金庫に預けて有る場合もありますが、ご自宅のタンスなどに保管されていないか、確認します。
相続による名義変更の登記には、原則権利証は必要ないですが、①の納税通知書には、税金がかかる不動産しか載ってこないため、非課税の土地(多くは、「私道」と言われる、自宅前の道を一人または近所の人と共同で所有している場合があります)は、見落としてしまうからです。権利証の不動産の表示に、納税通知書に記載された以外の不動産がないか、確認しましょう。
④納税通知書や権利証に記載してある土地の所在と地番、建物の所在と家屋番号の登記事項証明書(登記簿謄本)を取得し、所有者欄に、亡くなった家族の名前が登録されていることを確認しましょう。
現在は、全国どこの法務局でもどこの不動産の登記事項証明書でも取得できます。また、インターネットでも取得できます。
⑤登記事項証明書と併せて、土地の「公図」を併せて取得しましょう。 所有していた土地が、大きな道路に接していない場合は、大きな道路に出るまでの道のような土地を所有している場合があります。その土地の登記事項証明書も取得して、亡くなった方が所有していなかったか確認しましょう。
※「私道」は、所有していることを把握できず、漏らしてしまうことが多いです。
よくわからない方は、取得した登記事項証明書と公図を持って、近所の司法書士さんに相談してみてください。
⑥亡くなった方所有の土地の登記事項証明書を取得したら、それを遺産分割協議書に書き写します。
相続人のみなさんで遺産分割協議書を作成する場合、対象財産はどのように記載したらよいのでしょうか。
相続財産のうち不動産は、最も高額な財産のひとつでしょう。その記載が間違っていて、登記ができないということがあっては困ります。せっかく作成した遺産分割協議書で、ちゃんと名義変更登記ができるよう、対象不動産を明示しなければいけません。
なお、司法書士と行政書士という資格があります。遺産分割協議書の作成は、司法書士でも行政書士でもできますが、登記は行政書士はできません。たとえば、遺産分割協議書を作成してくれた行政書士さんが、申請書まで作成してくれ、「あとは、ここに押印して、自分たちで申請してください」と申請書類を渡してくれた・・・、これも司法書士法違反になりますので、このような行政書士さんに依頼することは避けましょう。信頼ができない行政書士さんです。「作成したから、あとは司法書士さんに登記してもらいます。」という行政書士さんが正解です。
さて、自分で遺産分割協議書を作成する場合に、不動産をどう記載するかという問題ですが、、登記事項証明書を取得したら、土地なら、「所在」と「地番」、建物なら、「所在」と「家屋番号」を、記載しましょう。ほかに面積などは、書かなくても大丈夫です。なぜなら、「所在」と「地番」、「所在」と「家屋番号」は、人間でいうと、住所と名前で個人の特定ができるように、土地と建物の特定ができる情報だからです。
(土地)
所 在 〇〇市〇〇町
地 番 〇番
(建物)
所 在 〇〇市〇〇町〇番地
家屋番号 〇番
といったぐあいです。登記事項証明書に記載がある、「種類」「床面積」などを記載してもいいですが、書かなくても足ります。
なお、いったん成立した遺産分割協議の全部又は一部を相続人間で合意解除して、再遺産分割協議することも、判例上認められています(最一小判2年9月27日民集44巻6号995頁)ので、登記も可能と考えられています。
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