台湾に住んでいる台湾人が日本に不動産を所有している場合、その方が亡くなると、日本にある不動産について相続登記が必要になります。このとき、有効な遺言があるかどうかによって、登記手続や必要書類が大きく変わることがあります。
日本では、2024年4月1日から相続登記が義務化されています。不動産を相続した人は、原則として、自分が相続によってその不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。この義務は日本人だけを対象としたものではありません。台湾人などの外国人や、日本国外に住んでいる人であっても、日本国内の不動産を相続した場合には相続登記義務の対象となります。
まず、台湾人だからといって、日本の不動産について必ず日本の方式で遺言を作成しなければならないわけではありません。台湾在住の台湾人が、台湾で台湾の民法などに従って有効に作成した遺言であれば、その遺言を日本の不動産登記でも使用することができます。
たとえば、遺言に「日本に所有する○○の不動産を長男○○に相続させる」など、不動産を取得する人が明確に記載され、その遺言が台湾の法律上有効なものであれば、その内容に基づいて日本の法務局へ登記を申請することができます。台湾で作成された遺言書は中国語で書かれていることが多いため、登記申請の際には、通常、日本語の翻訳文も添付します。
遺言がある大きなメリットの一つは、登記に必要となる書類を少なくできる可能性があることです。
遺言がない場合には、誰が相続人であるかを確認するための台湾の戸籍関係書類などを集め、相続人が複数いる場合には、誰が日本の不動産を取得するのかについて相続人全員で話し合い、遺産分割協議を行うことがあります。その場合、相続人全員についての書類や署名を証明する書類など、多くの資料が必要になることがあります。
一方、有効な遺言によって日本の不動産を取得する人が明確に指定されていれば、原則として相続人全員による遺産分割協議を行う必要がなく、その分、必要書類や手続を減らすことができます。
なお、登記申請には遺言書の原本を法務局へ提出する必要があります。大切な遺言書がそのまま法務局に保管されてしまうのでは、と心配される方もいますが、申請時に「原本還付」の手続きをしておけば、法務局での確認後、遺言書の原本は返却されます。
日本に不動産を所有している台湾人にとって、将来の相続登記をスムーズにするためにも、あらかじめ有効で内容の明確な遺言を作成しておくことは、大切な準備の一つといえるでしょう。
如果居住在臺灣的臺灣人,在日本擁有不動產,日後本人過世時,就需要辦理日本不動產的繼承登記。這時,是否有有效的遺囑,往往會影響登記程序以及所需準備的文件。
日本自2024年4月1日起,繼承登記已成為法定義務。原則上,繼承人自知道自己因繼承而取得不動產之日起,必須在3年內申請繼承登記。這項義務並不只適用於日本人。即使是臺灣人等外國人,或居住在日本國外的人,只要繼承了日本境內的不動產,同樣也屬於繼承登記義務的對象。
首先,並不是因為不動產位於日本,就一定要按照日本的方式製作遺囑。居住在臺灣的臺灣人,如果在臺灣依照臺灣民法等相關規定製作了有效的遺囑,原則上也可以將該遺囑作為日本不動產繼承登記的文件使用。
例如,遺囑中明確記載「將本人位於日本的○○不動產由長子○○繼承」等內容,而且該遺囑依臺灣法律屬於有效的遺囑時,就可以依照遺囑內容,向日本的法務局申請不動產登記。
臺灣製作的遺囑通常以中文書寫,因此在日本申請登記時,通常還需要附上日文翻譯文件。
有遺囑的一項重要優點,就是有可能減少辦理繼承登記時所需要準備的文件。
如果沒有遺囑,首先必須確認誰是合法繼承人,因此可能需要準備臺灣的戶籍資料等文件。如果繼承人有數人,還可能需要由全體繼承人協議由誰取得日本的不動產,並製作遺產分割協議書。這種情況下,往往還需要準備各繼承人的相關證明文件,以及可以證明本人簽名的文件等,手續相對複雜。
另一方面,如果有效的遺囑已經明確指定由誰取得日本的不動產,原則上就不需要再由全體繼承人進行遺產分割協議,因此可以減少一部分文件以及辦理手續。
另外,申請日本的不動產登記時,需要向法務局提出遺囑書正本。有些人可能會擔心,重要的遺囑正本交給法務局後是否就拿不回來。實際上,在提出登記申請時,如果一併辦理「正本返還(原本還付)」手續,法務局確認完畢後,遺囑書正本可以返還給申請人。
因此,對於在日本擁有不動產的臺灣人而言,為了讓將來的繼承登記更加順利,事先製作一份有效而且內容明確的遺囑,是非常重要的準備之一。